2008年からグランプリの開催国に加わったシンガポールのF1レースは、世界に先駆けて夜間にレースが開催されることで熱い注目を浴びています。F1の人気が高いヨーロッパの人たちがテレビで観戦しやすい時間に中継を行うようにしたもので、日曜日の決勝は20時10分(現地時間)から、土曜日の予選は21時(現地時間)から開始されます。ライトアップされたコースを走り抜ける様は、昼間のレースにはない興奮を呼び寄せますが、会場となるマリーナ地区は、リゾートホテルにカジノなどのエンターテインメント施設が集結している地域なので、ライトアップされた街並みが一層、レース会場を幻想的な異空間に盛り上げてくれ、興奮を呼び覚ましてくれます。また、F1開催に合わせて繰り広げられる盛大な音楽イベントや打ち上げ花火も必見です。

市街地で行われるシンガポールのF1グランプリ

シンガポールのグランプリの魅力は、世界でも稀な夜間に行われるF1レースであることとともに、市街地の一般道路を封鎖して行われることにもあります。マリーナ地区と呼ばれるリゾートホテルが林立し、カジノでにぎわう地域にコースがつくられるので、夜景を望むホテルからレースを見下ろすのも壮観です。しかしそれだけではありません。もともとサーキット用に整備された道路ではないので、急激にスピードを落とさなければならない場所や、いきなり狭くなったり、大きく車体が揺れたり、跳ね上がったりするような場所がたくさんあります。スピード以上に、巧みな運転技術を競うレースになります。低速で競わなければならないコーナーがたくさんあるので、レーサーにとってはストレスフルな過酷なコースとなりますが、観客にとっては見どころ満載のレースです。

シンガポールでのF1グランプリならではの観戦チケット

各国のF1の観戦チケットは、多くはゾーンや席を指定して購入するようになります。ゾーン内は自由に移動することができますが、別のゾーンを観覧する時には別途チケットを購入しなければなりません。シンガポールのグランプリでは、すべてのゾーンを自由に移動できるプレミアウォークアバウトチケットというのが販売されます。シンガポールのグランプリでは、各ゾーンで様々なイベントが行われるので、すべてのゾーンを行き来できるチケットは魅力です。ゾーンごとのチケットももちろん販売されます。4つのゾーンがありますが、市街地サーキットなので、各ゾーンはそれぞれコースを照らす雰囲気や、道路状況も異なります。スタートとゴールが見られるのはゾーン1ですが、巨大スクリーンでの観戦と色々な催しを同時に楽しめるのはゾーン4です。